コンテンツ

人口の高齢化と医療費の高騰は国を超えた課題

国は右肩上がりの医療費をなんとか抑制しようとさまざまな政策を打ち出していますが、ほかの先進国と比較した場合、日本の医療費がずば抜けて高いというわけではありません。

所在不明の高齢者が問題となったためデータの正確性には疑問の余地が残るものの、平均寿命と高齢化率は世界1位の日本の、健康診断、人間ドック総医療費は国民所得(GDP)比でOECD加盟国33位中22位と低いほうなのです。

人口の高齢化と医療費の高騰は、国を超えた大きな課題です。OECDは、2000年から2008年までの間に加盟31カ国間の平均医療費がGDP比7.8%から9%に上昇し、経済成長より速いスピードで先進国の財政を蝕んでいると指摘しています。

なかでも、国民1人当たり約7500ドルを支出しているアメリカはGDP比16%で、最も医療費を使っていながら平均寿命も高齢化率もそれほど高くありません。医療保険に加入できない人も多いため、医療効率は悪い国と位置づけられています。

一方、日本も、国際的には医療効率が良いとはいえ、赤字大国であることも事実です。このまま医療費抑制政策を採るのか否か、診療報酬を引き上げるのであれば財源はどうするのか、選択と検討の時期が来ています。


inserted by FC2 system